ExcelにおけるROUNDUP関数について解説します。
Excelはデータ分析やレポート作成において非常に強力なツールですが、数値の扱いは時に面倒な作業となることがあります。
特に、数値の処理においては、正確さが求められる場面が多々あります。
そこで注目されるのがExcelの「ROUNDUP関数」です。この関数は、指定した桁数に基づいて数値を常に切り上げる機能を持っており、特に予算の計算や売上予測において威力を発揮します。
本記事では、ROUNDUP関数を含むROUND関数シリーズについて詳しく取り上げます。
四捨五入、切り上げ、切り捨ての各種関数を理解することで、データを正確に処理するスキルを向上させることができます。
まずは、ROUND関数とその基本的な使い方について説明し、次にROUNDUP関数の具体的な利用方法について詳しく掘り下げます。
そして、ROUNDDOWN関数の特徴に関しても触れ、各関数の使い分けを理解する手助けをします。
これにより、数値の管理がより効率良く行えるようになります。ぜひ、あなたのExcelスキル向上の一助となれば幸いです。
ROUND関数とは?
ROUND関数は、Microsoft Excelにおいて数値を指定した桁数に基づいて四捨五入するための便利なツールです。
この関数を使用することで、桁数の調整が容易になり、データの見やすさや精度を向上させることができます。以下では、ROUND関数の使い方や特性について詳しく解説します。
数値の端数を処理して桁を揃えます。主に、四捨五入、切り上げ、切り捨ての3つの方法があります。
- ROUND(数値,桁数) 四捨五入
- ROUNDUP(数値,桁数) 切り上げ
- ROUNDDOWN(数値,桁数) 切り捨て
ROUND(数値,桁数) 四捨五入
ROUND関数の詳しい使い方
ROUND関数は、数値を特定の桁数に四捨五入する機能を持っています。
入力された数値の後ろにある小数を、指定した桁数に基づいて丸めることで、データの整合性や正確性を向上させることが可能です。
この計算方法は、主に統計や経済データの分析において非常に有効です。特に、日経などの財務データにおいては、四捨五入の活用が時短や効く結果をもたらします。
例)「12.35」 この数値で計算してみます


例えば、数値が12.35のとき、ROUND関数を用いて小数第一位で四捨五入する場合は
「=ROUND(A1, 1)」と入力します。
この場合、結果は12.4となります。引数に指定する「数値」は、セルの参照でも可能ですが、直接数値を入力することも効率的です。
桁数には一般的に正の値を使いますが、負の値を指定することも可能です。その場合、整数部分が丸められます。
たとえば、「=ROUND(123.456, -1)」とすると、結果は120となります。このように、ROUND関数は様々な使い方ができ、柔軟性を持っています。
ROUNDUP(数値,桁数) 切り上げ
ROUNDUP関数は、数値を指定された桁数で常に切り上げる役割を果たします。
四捨五入とは異なり、切り上げを行うため、最適な結果を得られる場合があります。
特に、計算の結果が必要とされる場合や、数字を大きく見せたい場合に非常に有効です。
Excelでのデータ分析や計算業務において、この関数を使用することが多いです。
ROUNDUP関数の具体的な使用方法
- 0の場合、整数に切り上げます
- 正の数の場合、小数点以下の桁数を指定します
- 負の数の場合、整数の左側の桁を指定します
例)A1セルに「12.35」と入力 B1セルに「=ROUND(A1,1)」と入力すると
「12.4」と表示されます。

例えば、数値が12.35で、この数値を整数に切り上げたい場合、使用する式は
「=ROUNDUP(A1, 0)」
となります。
結果は13となり、正確に切り上げられます。
また、小数点第2位まで切り上げる場合は
「=ROUNDUP(78.345, 2)」
と入力し、
結果は78.35となります。
このように、ROUNDUP関数を利用することで、数値の取り扱いが簡単になり、データの信頼性を向上させることが可能です。
多くの場合、ビジネスシーンにおいては、正確な数値が求められるため、この機能は非常に重要です。
ROUNDDOWN(数値,桁数) 切り捨て
ROUNDDOWN関数は、数値を特定の桁数で常に切り捨てるための関数です。
この関数を使用することで、余計な小数を削除し、計算結果を簡潔にすることができます。
データを整理する場合や、必要な桁数だけを残して不必要な情報を排除する際に役立ちます。
特に、データ分析や予算計画の過程で重宝される機能です。
ROUNDDOWN関数の具体的な使い方

例えば、12.35という数値を小数第一位で切り捨てたい場合、
「=ROUNDDOWN(A1, 0)」
と入力します。
この結果は12となり、整数部分だけを表示してくれます。
また、
「=ROUNDDOWN(52.987, 2)」とすると、結果は52.98となり
余計な数値を省いてくれます。
ROUNDDOWN関数は、削除したい情報を効率よく排除できるため、データ整理や業務効率の向上に寄与します。
- 0の場合、整数に切り捨てます
- 正の数の場合、小数点以下の桁数を指定します
- 負の数の場合、整数の左側の桁を指定します
この組み合わせで、Excelでの仕事を効率化し、より良い結果に繋げましょう。
まとめ
ROUND、ROUNDUP、ROUNDDOWNの各関数は、Excelにおける数値を扱う際に必須の機能です。それぞれの特性を理解することで、データ分析や日常業務の効率を向上させることができます。これらの関数を効果的に利用し、正確かつ迅速なデータ処理を実現していきましょう。
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